
二次発酵は、別名ホイロタイムと呼ばれるパン作りの最後の発酵のことです。
製パンのポイントは【温度管理・ミキシング・発酵生地の見極め】で、おいしさのレベルが変わってきます。
二次発酵ってなぁに?

(本日のパン2022.5.7)


(本日のパン2022.5.20)

成型した生地はふくらみが小さく、グルテンは粘着性を占めています。
そのため、生地を再膨張させて熟成度と伸展性を与え、生地を回復させなければなりません。
二次発酵中、パン屋さんではホイロ室(機械)に入れます。
その設定は湿度85%・温度38℃が一般的です。
家庭では、なかなかホイロ室を持つことができません。
ですから、濡れフキンなどで生地を乾かさないように覆いながら、あたたかいところに置くようにします。

家庭用のホイロ機も販売されています。
冬場には買いたくなります…
あった方が均等でおいしいパンになることは容易に想像できます(‘ω’)
二次発酵 目的
成型において加工硬化をうけたグルテンは、伸びる力がなくなっており
そのままオーブンに入れてしまったら、ボリュームが小さく硬い食感のパンになってしまいます。
そのようなわけで、二次発酵の目的は生地の回復をふくめた4つあります。
⑴成型でガス抜きされた生地を、再びスポンジ状に膨張させる
⑵発酵によりアルコールと有機酸及びその他の芳香物質を生成する
⑶生成されたアルコールと有機酸がグルテンに作用して生地伸展性を増加させる
⑷生地温度上昇によりイーストと酸素を活性化させる

世界中のパンの作り方の中で、
一次発酵なしで分割するものや
ベンチタイムなしで成型にはいるものがあります。
ですが今のところ、
成型後の二次発酵なしというパンには出会っていません。
二次発酵 終点の見分け方
これまで挙げた写真のように、発酵開始から終了までに生地は2~3倍になっています。
では、どのように終了と判断するのでしょうか?
二次発酵の終点の見分け方は、いくつかあります。
⑴形・透明度・気泡の大きさ・触感
これは、ある程度の経験が必要にはなりますが、いちばんわかりやすいのは触感です。
優しく生地を押し、指の後が残ったらOK。
あるいは、天板を横に振ってみると、十分に発酵しているとプルプルッと生地がふるえます。
⑵はじめの生地容積からの倍率
⑶焼き上げの容積に対し、ある比率の高さまで膨張させる
これは、型焼きの場合に言えます。一般的には80%です。
しかし、長時間発酵の中種生地は、窯伸びするので70%で終点とします。

まとめ
二次発酵(ホイロ)に要する時間は、パンの種類やイースト量、製パン法、生地温度、
ホイロ室の温度、湿度、生地の熟成度、生地の硬さ、成型時のガス抜きの程度などによって変わってきます。
今日は「焼成と同じく、レシピ本には多くの説明がないのが二次発酵という工程です」
「省略しがちだけど大事なところなので、ここだけ切り取りました」
「レーズンが生地中にずっしり入っている場合は、長めに時間をとるよ」というおはなしでした。
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