以前、イーストと発酵のはなしをした際に出てきたワード『グルテン』、
今日は3種類の小麦粉からグルテンを抽出したものを見ていただきます。
グルテンってなぁに?
グルテンは小麦粉を水でこねた時にできる粘り気のあるタンパク質です。
小麦粉は、このグルテンの量によって大きく3つに分けられます。
3つとは《強力粉・中力粉・薄力粉》⇐こちらのことです。
・強力粉⇒パン・ラーメン…
・中力粉⇒うどん・そうめん・すいとん・中華まんじゅう…
・薄力粉⇒ケーキ・クッキー・カステラ・てんぷら…
抽出
言葉ではわからないと思いますので、実際にグルテンを抽出しました。
実際に触れてもらえないのがとっても残念です。
強力粉・準強力粉・薄力粉の3種類を抽出!
(中力粉ではなくてごめんなさい)
抽出用の生地づくり
それぞれ小麦粉20g+水12gで生地を作ります。
①計量
②指でしっかりこねる
③10分休ませる
抽出!
④たっぷりの水ででんぷんを落としていく
⑤2~3度水をかえる(水をかえる時は網でこしてグルテンを逃さない!)
⑥脱水(手で叩くようにすると水気がなくなる)
計量
⑦抽出したグルテンを計量します。
生地の時は29~31gでした。
抽出したグルテンを焼成
できるならば、この状態をさわって欲しいのですが
しばらくさわっていると、チューインガムのように段々ベトベトしてきます。
⑧グルテンを200℃のオーブンで15分焼成
⑨焼成後に計量
グルテンの比較
強力粉⇒準強力粉⇒薄力粉の順にグルテン量が多かったこと、実証できました(^^♪
グルテンには縦にのびる力と横にのびる力があります。
断面の写真でわかっていただけるといいのですが…
グルテンのタンパク質とは
タンパク質は多くの種類がありますが、
水に溶けない『グリアジン』と『グルテニン』の含有量が多いです。
『グルテニン』はかたさを、『グリアジン』は柔らかさを与えます。
そんなふたつが、製パン上はパン生地に骨格を与えます。
建物で考えたら
でんぷんがコンクリート、グルテンが鉄筋と考えるといい!
なんて言ったりもします♪
まとめ
今日は、「グルテンは小麦粉のいのちだよ」というお話でした。
実験のあとは焼成したものをかじってみました。無味です。
とーおくに小麦の香りがするような気もしますが、無味。
食感は“輪ゴム”と”油揚げ“の間くらいのゴム感です。
パンを食べる時の気泡をみたら
「グルテンね!」と思ってください(^^♪
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