
5つのパンと2匹の魚、パンマニアなら一度は聞いたことがあるかもしれません。
それは、新約聖書に出てくるはなしです。
パンとキリスト教は何かと接点があります。
わたしがパン学生だった頃にパン業界で発行されていたパン新聞にも
「聖書とパン」というコーナーがあって、5つのパンと2匹の魚のはなしも載っていました。
また、その他のパンにまつわる書籍の“こばなし”的なコーナーにも、採りあげられることが多いです。
5つのパンと2匹の魚のはなしとは?

この記述は「5千人の給食」という別の呼び名もあります。
どんなはなしなのでしょうか。
人里離れた場所での夕暮れ時、イェスの弟子は群衆を解散させようとしました。
大勢の群衆であったので、弟子たちが200デナリ(約200万円)分のパンを町に買いに行き、
群衆に分け与えるのは困難だと考えたのです。
「ここにあるのは少年がお弁当に持っていた、5つのパンと2匹の魚のみだ」
「ならば、自分たちで食べ物を買いに町へ行かせよう」と提案しました。
ところが、イェスはその群衆を座らせて、5つのパンと2匹の魚を受け取り人々に分け与えました。
人々が食べ終わってからパンくずを集めると、12のかごにいっぱいになりました。
パンを食べたのは男性だけでも5千人いた、という記述です。

パンの種類は大麦のぱんと記されています。
そんなにフワフワしていない、大きめの丸いパンだと思われます。

本日の5つのパンと2匹の魚パン

そんなわけで、現代版の 5つのパンと2匹の魚を作りました。
▣丸パン…オートミールロール→大麦ではなくオートミール使用の丸パンにしました。
▣魚パン…調理パンレシピのアレンジ→生地にパセリを、フィリングはコーンマヨの食事パンにしました。
参考記事:オートミールのはなし
バターロールのはなし(ロールパンのはなし)
それぞれの温度

パン作りの大切なポイントのひとつが、仕込み生地の捏ね上げ温度です。
《本日の気温 12℃》2023.2.23(木)晴れ
《オートミールロール》室温 24℃
・粉温 23℃ ・水温 28℃
・実際の捏ね上げ温度/目標の捏ね上げ温度= 27℃/27℃ (±0℃)
《魚パン》室温 26℃
・粉温 23℃ ・水温 29℃
・実際の捏ね上げ温度/目標の捏ね上げ温度= 29℃/28℃ (+1℃)

室温はエアコンで調整しました。
オーブン予熱ではもう少し室温UPしていますので
二次発酵時はエアコンを消しました。
参考:捏ね上げ温度とミキサーのはなし (仕込み水温の計算の仕方)
オートミールロール

少年のお弁当の5つのパンは大麦のパンだったけれど、今回はオートミールにしました。
オートミール=燕麦なので、大麦とは異なります。
ハチミツと同量の水で前処理をしておくことで、生地になじみやすくなります。


オートミールロールの作り方
オートミールロールの作り方を写真ギャラリーでご覧ください。





















オートミールはもっちりとした食感と
芳ばしいかおりで腹持ちもいいですよ♪
魚パン(コーンマヨロール)

魚パンには、調理パンレシピを採用しました。
アレンジはここ!
・ショートニング→無塩バターに変更
・パセリ
・フィリング→マヨネーズ&コーン
・目にはパンプキンシード

成型後にはさみで切り込みを入れて鱗っぽくしました♪
参考記事:NO.9 調理パンレシピ
パンのフィリングのはなし
魚パン(コーンマヨロール)の作り方
魚パン(コーンマヨロール)の作り方を写真ギャラリーでご覧ください。





















マヨネーズをたっぷり入れ過ぎて、
生地をとじられなかったものは別の形にしました(^^♪
まとめ

今日は「200万円分のパンってすごい量だよね…」
「当時のパン屋さんはどう思っただろうか?」
「新しいパン屋ができたと思ったかな?」
「少年の5つのパンを作った人も、さぞかし驚いたよね」
「現代ならそんな場所にはキッチンカーが集まりそうだよね」というおはなしでした。
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