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コッペパンのはなし

コッペパン:コッペパンと三人の娘 パンの歴史
コッペパン:3つ

コッペパンホットドッグバンズの見分けがつきにくいのですが、別物です。

そして、コッペパンは日本のパンです♪

特徴として、ツヤのない茶褐色で長細く、ほのかに甘みがあり、縦に切り目を入れて何か具を挟むこともあります。

ちなみに、この写真はホットドッグバンズアメリカのパンです。

参考:ホットドッグのはなし

コッペパン 名前の由来

コッペパン:ミニフランス
ミニバゲットサンド
フランス:コッペ
ミニフランス:Coupée

大きさや長さでバゲットなどと名称が変わるフランスパンに、coupée(クーペ)という仲間がいます。

長さ20㎝くらいで、クープ(切込み)が横に1本入っているパンです。

名前の由来はココから来ているという線が一番濃厚です。

日本でパンが広まったきっかけとして、日本にいるフランス人のためのベーカリーなどもありました。

また、フランス人からパンを教わった地域もありますので、その名残と言われると説得力があります。

プチペ
プチペ

パンの成型の基本形コッペ型と呼ばれています。

コッペパン:コッペ型に成型(ライ麦パン)
コッペ型に成型
(ライ麦パン:本日のパン2022.5.28)

参考:パンの歴史③ 日本のパンその1
   パンの歴史④ 日本のパンその2

コッペパンの歴史

コッペパン:給食用山盛りのコッペパン

日本のパンの歴史を語るのに外せないひとりとして、『丸十製パン』の田辺玄平さんがいます。

田辺玄平さんは、1904年アメリカに渡って現地の製パンを学び、帰国後にドライイーストの研究をし、

その後、食パン工場を創設し、さらに『ドライイースト:玄平種』を完成させた人です。

そして1919(大正8)年に、陸軍糧食として食パン生地小型パンを開発しました。

これが最初のコッペパンです。

プチペ
プチペ

田辺さんの研究と開発を機に、

これまでのヨーロッパ式製パンに加えて

アメリカ式の製パン法が日本に加わったのです♪

学校給食

コッペパン:給食の献立

パンそのものが日本各地に広まったのは、

戦後、アメリカから小麦粉と脱脂粉乳が援助されて作られるようになった学校給食がきっかけです。

コッペパンは栄養があって、手軽に食べられることでこどもたちの食生活を支え続けました。

パン食の習慣がなかった日本人ですが、戦後の食糧不足の時代に食べたコッペパンなどのパンによって、

『パン』と言う新しい食べ物が生活に少しずつ浸透していきました。

プチペ
プチペ

1980(昭和55)年ころまで、給食の主食はパンでした。

理由としては、「米飯よりも手間がかからない」ことや

「主食として飽きがこない」などもありました。

コッペパンは大小ある

コッペパン:牛乳とコッペパン

細長い”なまこ型”をしたコッペパン

大きさは幾つかあるのですが、その理由もまた、学校給食に深く関係しています。

学校給食に出されるパンは、児童の年齢に対しての栄養量・摂取量が考慮されています。

1950年学校給食規格では、下記のように決まっていました。

【小麦粉100%・砂糖3%・マーガリン2%・イースト2%・食塩1.7%・水37%以下】

現代コッペパン/食パン規格(神奈川県)は、こちらのように項目も含めて変わっています。

【小麦粉100%・砂糖4%・ショートニング6%・イースト2.5%・食塩2%・脱脂粉乳3%・改良剤0.3%】

このように細かい規格があるので、大きさも定められているのです。

例)

大:直径8㎝/長さ20~23㎝/高さ7㎝/100~120g

小:直径5㎝/長さ15㎝/高さ4㎝/50g

プチペ
プチペ

もちろんパン屋さんのコッペパン

お店独自規格のところがほとんどです。

コッペ調理パン

コッペパン:コロッケパン
コロッケパン
コッペパン:焼きそばパン
焼きそばパン

実は、学校給食のはなしはまだ続きがあります。

1965(昭和40)年に、給食が実施されました。

そこでパンとスパゲッティ、パンと焼きそば…このような組み合わせの献立が登場しました。

これがきっかけで、コロッケパン焼きそばパンスパゲッティを挟んだパンが生まれたのです。

プチペ
プチペ

日本ならではの、

楽しい(?)異種混合ですね(^^♪

揚げパン

コッペパン:教室

揚げパンもまた、給食パンにまつわります。

1960(昭和35)年ころ、東京の小学校で揚げパンが誕生しました。

油で揚げたパンは、病気でお休みした児童にパンを届けるために考えられたそうです。

当時は、給食パンがこどもたちの栄養を支えていたので、病気で欠席したこどもに給食パンを持って行ってあげることは日常でした。

ところが、持ち帰ったパンはカチカチに乾燥してしまいます。

そこで、給食担当の調理師:篠原さんはパンを揚げることを思いつきました。

揚げたパン砂糖をまぶしたのも乾燥防止を考えてのこと。

プチペ
プチペ

揚げパンは優しさでできている!

コッペパン+トッピング

コッペパン:あんバターサンド
あんバターサンド
コッペパン:いちごジャムサンド
いちごジャムコッペ

昔は、パン屋さんの片隅にポリ袋に入った切込み入りのコッペパンと、

いちごジャム・マーガリン・あんこ・ピーナツバターなどの”ぬり放題コーナー”があったものです。

昭和後期にはコッペパンをあまり見かけなくなりましたが、

平成になってなんとなく、下町の昔ながらのパン屋さんから昭和ブームがやってきて、コッペパンの勢いがちょっとだけよみがえりました。

最近はこの『ご時世』もあって、セルフサービスはなくなってしまいました。

それでも気づけば、スーパーやコンビニのパンでもコッペサンドは定番になっています。

まとめ

コッペパン:揚げパン

今日は「給食パンも今はブドウパン・クロワッサン・米粉パンなど11種類(神奈川県)もあるんだって!」

揚げパンは地域によってキナコ味や砂糖の種類などに違いがあるよ」

コッペパンは今でも食パン生地を使うところが多いよ」

「食パンと同じ生地でも型に入っていないので、クラスト(表皮)が薄くソフトな食感が楽しめるよ」

フランスクーペよりほのかに甘く、アメリカホットドックバンズより太くて味がついているよ」

「なんだかんだ言って、コッペパンを懐かしむ世代がいるので人気は落ちないのね」というおはなしでした。

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