
ツォップってなんでしょうか?
もととなった言語はドイツ語で「Zöpf」なので、20年以上前はツォプフとも呼んでいました。
ドイツ語で「おさげ」「三つ編み」「編み込んだ髪」の意味を持つツォップは、編み込みパンのことです。



ツォップの起源

いまやドイツ・スイス・オーストリア・ハンガリーなど、広くヨーロッパに伝わるパンです。
そんなツォップの起源は古代の風習に遡ります。
かつては、一家の主が亡くなると妻が一緒に埋葬されていました。
次第に妻の代わりに「編んだ長い髪」を埋めるようになり、やがてそれがパンに代わったと言います。
その後しばらくして、埋める習慣から地域の貧しい人々にパンを分け与えるようになりました。
昔はクリスマスやお正月、イースターなどのイベントにしか作られなかったパンですが、
今では日常的に見られる愛されパンとなっています。

パンが埋葬されるようになってよかった…(・・;)
もとはスイスのパン

カトリック信者の多いスイスでは、毎週日曜日に教会で礼拝をし、帰宅した後に家族そろってツォップを食べる習慣があります。
そのため、土曜日のパン屋さんの店頭にはツォップが数多く並びます。
以前は土曜日のしか売られないと聞いたこともありますが、裏ドリ及び現状確認はできていません。
今では、スイス以外にもヨーロッパに広く伝わっていく中で、各地に様々な形に発展しています。
そんなソウルブレッド(魂のパン)の原形は、『15世紀にスイスのパン職人が考案した』とスイスのパン研究家が主張しています。

日曜日以外にも朝食やおやつにも食べられていますよ♪
ツォップの基本形

このパンの基本形は「リッチ」「天板焼き」「食事パン」の小麦パンです。
バターや卵、砂糖が入っても基本的には甘くないタイプです。
バリエーションとして、「ブリオッシュよりも甘いもの」「レーズンやレモンピール、オレンジピールを加えたもの」
「アーモンドスライスをのせたもの」「ケシの実やごまのトッピング」などがあります。
成型の基本は「編み込み状」ですが、その編み込み本数は2本~6本まであります。
元祖は直径28㎝ほどの大型の三つ編みパンだったと思われますが、
各国の地域に広がるうちに成型のバリエーションも増えました。
その結果として「ロール状」や「リング状」が見られるようになりました。
大きさについても、大小いろいろあります。
いろんなツォップ









編みパンは楽しい
これまでに、ギャラリーで紹介してきたパンの中にも、ツォップしているものがいくつかあります。
▣1本編み…パンブリオッシェ、中種レーズンパン(小物)
▣2本編み…モンブロートのトップ
▣3本編み…カルピスブレッド(編んだ後に食パン型に入れる)
ツォップ まとめ
世の中には「編んだチーズ」まで存在していて、おもしろいですね。
わたしは幼いころに「髪をのばしたいなら自分で結いなさい」と母に言われたので、
「わかった、そうする!」と思い、いつも可愛く編み込みしていた友人のお母さんに編み込みを教えてもらいに行きました。
見て覚えたものを自分の頭で実践すると、編み方が裏向き(裏編み)になり偶然の産物を得ました。
以来、髪を編むのが楽しくて雑誌のヘアアレンジ特集をみて
「ヘリンボーン編み(変形4つ編みで骨のような見た目に仕上がる)」なども研究して楽しんでいました。
それを知っている姉が、毎朝ちょこんとわたしの前に座って「〇〇ちゃん、やって♪」とヘアゴムを渡しながら言うのも
「え~。なんで~。も~。」とか言いながら楽しんでました。
先日は、友人の娘(小6:生まれてから一度も髪を切ったことがないのでお尻の下までの長さ)に
「ちょっと頭やらせて~」とお願いして編ませてもらいました。
今日は「5本編みや6本編みは一瞬難しそうに見えるけど2回やれば覚えられるよ」
「正直言ってイベントブリオッシュとスイスのツォップを見分けるのは難しい」
「パンも編めて嬉しいな」「いろんな編み方はまた今度」というおはなしでした。


またやらせてくれるって♪
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