
オニオンスープはフランス語でSoupe à l’oignon(スープ・ア・ロニオン)と言います。
その名の通りで、玉ねぎのコンソメスープなのですが、フランスでは家庭料理の定番メニューです。
日本のお茶漬けのような感覚もあるかもしれません。
硬くなったバゲットやパンドカンパーニュ(田舎パン)を用いて作ります。
フランス人らしく(?)、白ワインたっぷりにする家庭も多いです。
わたしがいたHélène(エレーヌ)のおうちでは、娘の彼氏のDenis(ドニ)がよく作っていたので、
Denis(ドニ)流のオニオンスープの作り方を教わりました。
でも、Denis(ドニ)はこれでもかってくらいに白ワインを入れるので、作っているそばから酔っぱらいそうになります。
なにしろ、わたしはアルコールアレルギーなので、本格Denis(ドニ)のオニオンスープはいただけないのです。
Denis(ドニ)は「全く損してる!」と言いながらも、白ワインなしのオニオンスープも作ってくれる優しい人でした。
参考記事:食物アレルギーのはなし
パン留学②語学学校~受験編
オニオンスープ レシピ

わたしがDenis(ドニ)から教わったオニオンスープの作り方は、全部目分量です。
ですので、ここにあげるレシピも「だいたいこんな感じ」で覚えていただいて構いません。
Soupe à l’oignon 《材料》4人分
・バゲットor田舎パン スライスしたもの8切れ ※2切れ/一人分
・玉ねぎ 2個
・バター 20g
・白ワイン 200㏄ ※苦手な人はのぞく
・コンソメスープ 1.5ℓ
・ブーケガルニ(ローリエ/セロリ/パセリ) 1束
・グリエールチーズ(シュレットタイプ) 30g
・ニンニク 1切れ ※お好みで使用









グリエールチーズがなければ
その他の溶けるチーズや粉チーズでOK!
参考記事:スパイス&ハーブのはなし
ガーリックトーストのはなし
オニオンスープ 作り方

それでは、オニオンスープの作り方です。
作り方をざっくり言うと、切って、炒めて、煮込むだけなので超簡単です。
Soupe à l’oignon 《作り方》
⑴ 玉ねぎは薄切りにし、バターであめ色になるまでじっくり炒める
⑵ 白ワインを注ぎ入れ、アルコール分が飛ぶまで煮立てる
⑶ ブイヨンスープとブーケガルニを加える
⑷ 煮立ったらアクを取り、弱火で45分ゆっくり煮込む
⑸ ブーケガルニを取り出す
⑹ パンは大きめのコロコロに切っておく
⑺ お皿にニンニクを塗って香りをつけておく
⑻ パンを置いたお皿にスープを注ぎ、チーズを加える

お好みで黒コショウをかけて出来上がり♪
オニオングラタンスープの場合

アレンジとしてオニオングラタンスープもおすすめです。
作り方はオニオンスープと⑺までは同じです。
Gratin de Soupe à l’oignon(グラタン・ドゥ・スープ・ア・ロニオン) 《作り方》
⑴~⑺はオニオンスープの作り方と同じ
⑻ 網などでこして、スープと玉ねぎを分ける
⑼ お皿に半量のパンを置き、スープを浸してふやかす
⑽ 上に玉ねぎと半量のチーズをのせ、残りのパンをのせて残りのチーズを散らす
⑾ 190℃に温めたオーブンの上段に入れて全体が熱くなり、チーズが溶けるまで焼く
⑿ 好みで黒コショウをかけていただく

スープの祖

もともと「スープ」とは「ブイヨンに浸した一切れのパン」を指す言葉でした。
時を経て、現代のような液状の様々なスープが世の中にあるのですが、
オニオンスープはスープの原型ともいえる料理なのです。
また、硬くなってしまったパンを使うことで節約料理でもあるわけです。

まとめ

今日は「硬くなったパンがない場合は、低温でカリカリにトーストしたパンを使用するといいよ」
「厚さを控えめにしたガーリックトーストを浸すのもハマる!」
「このスープはとってもあたたまるので寒い時期は特におすすめ!」
「ポトフやブイヤベースなどの他のスープでも応用できるよ」
「カリカリのパン=クルトンがスープによく合うわけだ!」というおはなしでした。
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