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パンの作り方 製法②中種法

Boy with chef hat preparing dough - kneading and stretching パンの製法
パン生地のミキシング
パン屋さんのミキサー仕込みの生地はこんな感じです

今回は、大型機械による操作に適している中種(なかだね)法についてお話します。

そもそもパンの製法は大きく分けて4つあります。

それぞれの製法の選び方は、出来上がりの食感のほか、

設備生産量労働力、そして製造販売の規模の大小で変わってきます。

製パンの種類リスト
製パン法の種類

パンの製法 中種法(スポンジ法)

Working in bakery or grocery store. Busy helpful people

中種法とは?

材料を2段階に分けて混ぜ合わせ、じっくりと時間をかけて発酵を行う方法

最初に仕込む生地を“中種”と呼ぶ

この製パン法は、ミキシングを二度行うなどの手間はありますが、

“中種”発酵状態に多少のズレが生じても

その生地の様子を見ながら“本捏ね”の時に、適切な調節を行うことができます。

比較参考:パンの作り方 製法①ストレート法

中種法の誕生

1950(昭和25)年アメリカで開発された中種法は、スポンジ法とも呼ばれています。

小麦粉の50%以上イーストの全量と混合して中種を作り、

室温3~5時間発酵させた後に、残りの小麦粉と副材料・適量の水を加えて本捏ねする方法です。

プチペ
プチペ

中種法の種類はたくさんあります。

日本の大多数のパン工場がこの中種法を採用しています。

パン生地を手でまとめている
自家製パンでも応用できます

中種法の種類

Woman breaking fresh bread, closeup. Traditional fresh flavored bread. Food concept.

“中種”の混入割合発酵時間などで、中種法の種類が分かれます。

いずれにしても、長時間発酵&二度のミキシンググルテン伸展性が非常によくなることや、

大型機械の操作に適しており、ボリュームのあるソフトなパンに焼き上げられることから

日本の多くのパン屋さんがこの製法を用いたパンを作っています。

70%中種法(標準法)

小麦の70%を中種に入れて4~5時間発酵させ、残りの小麦粉30%本捏ねで添加する

プチペ
プチペ

日本のパン屋さんの多くが採用しているのはこの70%中種法

100%中種法(フルフレーバー法)

1959(昭和34)年アメリカで発表された、中種全量の小麦粉を使用する方法です。

全量の小麦粉を1回目に使用するということは、

本捏ね時に加えるのは食塩・砂糖・水(*粉乳・油脂)のみです。

そのため、中種の管理が難しく、またオーバーミキシングにならないよう注意が必要です。

プチペ
プチペ

フルフレーバーと言うだけあって

極めて風味がよいです♪

*粉乳・油脂は中種に使用する場合もあります。

短時間中種法

chronometer and black  pen over notebook

中種の発酵時間を標準より短い2~3時間ですませる方法です。

長時間中種法(オーバーナイト法)

Cartoon night. Moon and stars in the sky, parked car, house, hut, trees. Quiet place and calm concept. Back lighting

夕方から夜にかけて翌日のための中種8~15時間発酵させる方法です。

加糖中種法

Still life of various types of sugar in bowls

通常の中種には、食塩も砂糖も加えないのですが、加糖中種法糖分を加える製法です。

糖量が20~30%と多い配合の生地に用いられます。

低温長時間中種法

pull handle of an door of an refrigerator
パン屋さんの冷蔵庫は人が中に入れる広さです

中種生地室温で20~30分発酵させた後で、低温(冷蔵庫)でじっくりと生地を発酵させる方法です。

中種法の特徴

中種法で作ったパンの特徴は、ストレート法よりもさらに優れた風味ボリュームが出ること!と言えます。

ここではもっと具体的に製法の長所と短所を挙げておきます。

中種法の長所

長所を喜ぶ男性

・パンにボリュームが出る(容積が大きくなる)

食感&風味がよく、コクがある

内層がきめ細かい

老化が遅い

・パンがソフトである

中種法の短所

短所を残念がる少年

中種捏ね上げ温度を正確にしないと焼き上がりに大きく影響する

中種の管理が難しい

ミキシングタイムの融通性がない

本捏ね&本捏ね捏ね上げ温度の調整が困難

機械耐性が弱い

中種法の本捏ねにおける仕込み水温の計算方法

希望捏ね上げ温度×-(室温+粉温+上昇温+中種終点温)=本捏ね仕込水温

比較参考:ストレート法の場合(捏ね上げ温度とミキサーのはなし)

中種法捏ね上げ温度は24℃が標準です

参考:塩と水のはなし

中種法 さまざまな調整

中種はグルテンを硬化させる食塩を含まないため、水和が速やかでイーストも発酵しやすい

また、中種発酵時間が長いため、粉の酸化も進行する。そのままだと粉臭くなるため

イーストフードを添加するケースが多い。

プチペ
プチペ

イーストフードについてはまた今度…

中種4時間発酵が最高だと言われています

本捏ね後(一次発酵→分割→まるめ)のベンチタイムは15分が基準です。

ベンチタイムの過不足で、パンの内層の細かさやその後の機械耐性に影響が出ます。

プチペ
プチペ

つまり、

正しく捏ね上げて作業時間を守りましょう!ということです。

中種に食塩(や砂糖)はなぜ入れないの? 

salt shaker
Sugar written on counter in spilled sugar

中種食塩砂糖加えない理由はいくつかあります。

①生地中の過剰な有機酸の生成や風味に対する悪い影響を抑えるため

砂糖には発酵速度を速め、生地耐性を低下させる力があるため(発酵時間の調整)

砂糖を本捏ね時に加えることにより、オーブンでの色付きがより有効になるため

食塩によるイースト発酵抑制の力を防ぐため(生地熟成の時間短縮

まとめ

広告のぼり

難しいことも多かった中、ここまで読んでくださりありがとうございます。

今日は「中種法はパン屋さんがおいしいパンにするために、色んなことに気を付けながら焼いているパンのことだよ」というおはなしでした。

パン屋さんで『○○種製法』『○○種仕込み』いうPOPやのぼりを見たら、

「何やら時間をかけて作られたパンなんだ!」

ということだけでもわかってもらえたら嬉しいです(^^♪

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パンの製法
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