
ごまといえば「ごまかし」「ごますり」なんて言葉もあって耳慣れていますが、
食べ物としても、日常的に食しているのではないでしょうか。
英:sesame(セサミ) 仏:sésame(セザム) 独:sesam(セーザム) 中:胡麻
いろんな使い方ができて、パンとも非常に相性のよい食材です。
ごまってなぁに?




食卓や食品で目にするのは、種子やオイルの状態が多いと思います。
▣ゴマ科ゴマ属…一年草
▣植物の特徴…1m50㎝ほどの草丈で夏に花が咲き(白色やピンク色)、秋に種子ができる。
乾燥に強く、1本のごまから20~30gの種子がとれる。
▣発祥地…考古学の発掘調査上:紀元前3500年ころ インド(モヘンジョ・ダロの遺跡)
▣原産…アフリカ:野生種のゴマ科植物が多く自生している
▣「ごま」名前の由来…紀元前1世紀ごろ 中国名「胡麻」の音読みからきている。
中央アジアに渡来した時に、胡(塞外民族)の麻(油分を含んだ種子の意味)として胡麻と呼ばれた。
▣生産国…エチオピア、グアテマラ、ホンジュラス、メキシコ、ペルー、パラグアイ、中国、インド、パキスタン、ミャンマー、トルコ、イランなど
▣日本の輸入国…アフリカ諸国が主流
▣日本での生産地…鹿児島県、茨城県、沖縄県
▣意外な事実…日本のごまは99.9%輸入に頼っている
ごまの種類



ごまの品種は黒ゴマ・白ゴマ・黄ゴマ(金ゴマや茶ゴマ)の3種類です。
【黒ゴマ】
▣産地…中国、ミャンマー・ベトナムなどの東南アジア、パラグアイなどの南米
▣特徴…ブルーベリーなどと同じアントシアニンという色素が含まれる
▣味…香りが強くてコクがある
▣主な用途…ゴマ塩、おせんべい、和菓子、パンなどのトッピングや料理の色づけ
【白ゴマ】
▣産地…東南アジア、中南米、アフリカなどの広範囲
▣特徴…含まれている油分が多い。白と言っても黄色っぽい白色
▣味…ほのかな甘みがある
▣主な用途…和洋中、様々な料理に使われる。オールマイティ
【黄ゴマ】(金ゴマ・茶ゴマ)
▣産地…トルコ・エジプトなど中近東や地中海沿岸
▣特徴…他のゴマと比べて高価だが人気が高い
▣味…香りが高く濃厚
▣主な用途…白ゴマとほぼ同じ、ドレッシングなどにも使われる
ごま製品の種類



ごまの加工製品はたくさんあります。
▣洗いゴマ…原料から異物を取り除き乾燥させたもの、焙煎していないもの
▣炒りゴマ…異物を取り除いて焙煎したもの
▣すりゴマ…焙煎したゴマをすったもの
▣皮むきゴマ…表皮を取り除いたもの(ハンバーガーバンズにのっているものなど)
▣練りゴマ…炒りゴマをペースト状まですり潰し、練ったもの
▣ゴマだれ…タレの一種ですりゴマなどを材料に用いたもの
▣ゴマ油…含油率およそ50%以上のため、搾ったもの
炒りゴマ使用の焙煎ゴマ油と、ごま本来の味がでる炒らないゴマ使用の未焙煎ゴマ油がある
栄養満点

昔から栄養価の高さは認知され、高評価をうけ続けています。
種皮の色のちがいはあっても、黒ごまの皮にタンニンやポリフェノールがあること以外、栄養はほぼ同じです。
▣豊富なミネラル…カルシウム・マグネシウム・鉄・リン・亜鉛など
▣その他の栄養素…タンパク質・食物繊維・ビタミン・葉酸など
▣代表的なセサミン…コレステロール吸収の阻害、抗がん効果、アルコールや四塩化炭素による障害に対する防御効果の期待(動物実験の効果として報告されている例)

これだけ栄養が高いので、
その反面で「アレルギー」も存在します。
実際にわたしは「ごまアレルギー」です。
おいしいことは知っているけれど、
ゴマ油で息ができなくなったり気持ち悪くなりますΣ(・ω・ノ)ノ!
ごまとあれこれ









ごまのお菓子











パン作りのちょっとしたポイント

パン生地にトッピングでごまを使用する際は、成型直後に行います。
生地に水分をつけたのちに、生地を押し付けるようにトッピングします。
水分は水以外では、水で薄めた無糖練乳を使うことがあります。

トッピングは見た目のインパクトや彩りのほかに
芳ばしさとプチプチの食感が楽しめます。
複数のあんぱんがある場合には目印としても使われますよ♪
例)ケシの実→こしあん、黒ゴマ→粒あん、白ごま→抹茶あん など
まとめ

今日は「あんまりごまの植物の状態って見ないよね」
「ごまアレルギーだけど粒のままはわりと大丈夫なのでごくごくたまには食べるよ」
「ごまといえばセサミストリートっていう人もいるかもね」
「『ひらけゴマ!(open sesame!)』って最近は言わないの?」というおはなしでした。
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