
フランス語でパンを売る店のことをBoulangerie(ブーランジェリー)と言います。
実際のフランスのパン店では、Boulangerie et Pâtisserie(ブーランジェリー エ パティスリー)と記していることもあります。
パティスリーは日本語のパティシエ(菓子職人)からもわかるように、お菓子のことです。
ですから、両方掲げているお店は、パンとお菓子を売っているということがわかります。
ちなみにパン職人のことはBoulanger(ブーランジェ)、女性はBoulangère(ブーランジェール)と呼びます。
参考記事:パン留学 準備~到着編
パン留学 語学学校~受験編
ブーランジェリーってなぁに?

どうしてブーランジェリーと呼ばれるのか?というと…丸いパン=boul(ブール)が語源です。
古代ローマ時代から、職業としてあったパン屋さんですが、その呼び方は時代とともに変化しました。
「ふるいにかける職人」→「捏ねる職人」→「丸いパンを作る職人」
昔からパンは丸かったので、丸いパンを作る人というところにおさまりましたが、
もし一般的なパンの形が丸じゃなかったら?と考えるとおもしろいですよね。
パン職人の規制

昔はパン作り=女性の仕事でした。
11世紀以降にパン職人が登場しますが、指名された親方の下で長年修行を積まなくてはいけないなど、フランスでパン職人になるには強い規制がありました。
また、パンは生活必需品であったため、パンを作る職人は強い権力を持っていて、政府から守られている時代もありました。
時代が進んでパン作りも機械化が進む中、職人の負担が減る一方で味が落ちていく結果となりました。
そこで、1998年の法令で以下のことが決定されました。
ブーランジェリー・ブーランジェ
・冷凍技術を使用せず、その場で全ての製造過程を経たパンを販売する店のみが
ブーランジェBoulanger/ブーランジェリーBoulangerieという名称掲げることができる

1998年というと、プチペオープン1年目。
プチペ時代のわたしはBoulangère、
プチぺはBoulangerieと名乗れました!
日本ではそんな規定ないですけど…
参考記事:パン屋さんの開業のはなし
~帰国後の職場~ありがとうチャンセロチャンセーラ(パン屋さんの準備のはなし)
パン屋さんの閉店のはなし
フランスのブーランジェリー
わたしが留学していたのは1994-1996年なので、もしかしたら様変わりしているかもしれませんが、
意外となんにも変わっていないかもしれません。
当時撮りためたブーランジェリーを外観写真のみですが紹介します。
どれもノルマンディー地方のROUEN(ルーアン)、ほとんどが有名な時計台や教会がある通りにあります。








お気に入りだったお店


ちなみに当時の通貨はまだ、
フランスフラン(₣)でした。
参考記事:パン留学 ※お気に入りのOSMONT(オズモン)の市場ver.はパン留学INBP~帰国編に載っています。
まとめ

(これは卒業研修の時:1994年3月)

今日は「パンの国フランスのパン屋の数は数えきれないよ」
「ただ、ブーランジェリーと呼べるパン屋とパンの消費量は減っているよ」
「フランス人はわりとマイペースで温和な人柄の人が多いけど、機嫌が悪い人がいたらもしかしてパンのせいかもしれない」
「街ブラをしながらのパンの食べ歩きは日常だよ」というおはなしでした。
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