
パン作りに欠かせないのが、“焼き道具”です。その多くはオーブンです。
オーブン以外にはフライパンやフライヤーが思い浮かぶのではないでしょうか。
今日はパン屋さんのオーブンについてのお話です。
直接火に投入

古代、大麦や小麦をすりつぶして粉にして、水と練って食べていた時代は、
日に直接生地を投げ入れていました。
「ほいっ」(ぼたっ… 生地を投げ入れる)
「できたぞー。焦げてるところは取って食べるんだぞ」
『はーい。結構黒いね。このじゃりじゃりしたのも食べられる?』
「それは土だし、そっちは灰だ。苦いから気を付けて食べなさい」
『はーい。お父さん、今日のは真っ黒になっちゃったけどおいしいね』
火の上に平らな石をのせて…

次の段階では火の上に平らな石を置いて、パン生地を焼くようになりました。
これで丸焦げになることはなくなったと想像します。
粘土製のパン鍋

今から5,000年くらい前のメソポタミア時代のパン焼き道具です。
川からとれた粘土で作った鍋を使って、下から火を焚いてパンを焼いていました。
1回に焼けるのは大きな平焼きパン1枚です。
つりがね型のパン窯

今から5,000~4,000年前に古代エジプトで使われていた窯は、
人の背丈ほどある大きさでした。
パン窯の中で薪を燃やして、灰を掻きだしてからパン生地を入れて焼きます。
上部のフタは火を焚くときには外すと、煙突になります。
内側に貼りつけるパン窯


古代エジプト中後期(今から4,000~3,000年前)は、今のタンドール窯のような窯が誕生しました。
この窯は、いちいち灰を掻き出さずに火を中で焚きながら
内側に生地を貼りつけて焼くことができます。
そして、生地は焼けると剥がれ落ちるので、裏面も貼り付けて両面焼きます。
平焼きパンだけではなく、発酵パンも焼けます。
生地に直接火があたらないパン窯

ギリシャ時代(今から2,800年くらい前)には、本格的な発酵パンが食べられるようになりました。
そうなったのも、パン窯がふっくらじっくり焼けるように進化したのです。
下から焚いた火が直接パン生地に当たらないこと、
そして、窯の中にさらに囲いを作ってフタをすること、
これらによって、しっかり熱が伝わるようになりました。
このパン窯のおかげで、やわらかいパンが焼けるようになりました。

この時代から次のローマ時代で
パン窯はある程度完成したと言えます。
それくらい大きな進化でした♪
パン窯の大型化


ローマ時代(BC158年以降)というと、製粉も発展して多くのパン屋さんが誕生したころです。
大量のパンを焼くために、窯は大型化しました。
パン窯の壁は厚いレンガや石で熱を逃げにくくしました。
このパン窯の使い方は、半円の奥の火床で薪を燃やします。
そして、十分窯が熱くなってから灰を掻き出し、パン生地をおいて焼きます。
ローマ時代から近世までの間には、中型・小型の窯のほか
中に人が入って薪を積むほどの大きな窯も作られました。
このように、目覚ましい窯の発展により連続してパンが焼けるようになりました。
その後のヨーロッパの国々では、
19世紀になって近代オーブンができるまで、このようなパン窯でパンを焼き続けました。
近代的オーブン


近代的なオーブンが出来てからも、特徴にあわせたオーブンなどが開発されています。
特徴とは、例えばおいしさ、作業効率、パンの適正など…あらゆる点で進化し続けていると言えます。
家庭用オーブン


家庭でパンを焼きたい場合の道具は、オーブンやフライパンです。
残念ながら、トースターや電子レンジでは役不足です。
オーブンレンジならオーブン機能を使えるので大丈夫です。
なお、フライパンでは焼けないパンが多いです。
おすすめオーブン
個人的にはこれまでに家庭用として使っていたのは、
オーブンレンジ、ガスオーブン、コンベクションオーブンの3種類です。
オーブンを選ぶ基準はあくまでも好みですが、
①奥が深いこと②天板が2枚あること③色んな機能がついていないことを最低条件にしています。
おすすめオーブン 参考

(アイリスオーヤマ)
コンベクションオーブン アイリスオーヤマ ノンフライヤー 家庭用 上下ヒーター 簡単操作 PFC-D15A-W
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(リンナイ)
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価格:62,700円
(2022/5/9 17:40時点)

わたしが今使っているのは、
アイリスオーヤマのコンベクションオーブン(↑これより少し古い型)です。
コンパクトでシンプル、狭いキッチンにはちょうど良くて気に入っています。
『私は滅多にパン作りはしないけど、パンを食べるのが好きでピザやスコーン、
小物パンなら作るかも…』という人には断然バルミューダがおすすめです。
トーストの味が変わります!断然おいしい!!!(レンジ機能はついています)
お試しオーブン
今は、家電のサブスクもありますから、お試しするのもありですね。
まとめ
今日は“パン作り”と“おいしいパン”には欠かせないパン窯、オーブン、
「パンの歴史にオーブンあり!」というお話でした。

パンを作る人も食べる専門の人も
おいしいパンのためのオーブン選びの参考にしていただけたら嬉しいです♪
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