パン屋さんやパンについての50音シリーズです。今日はかきくけこ。
パン屋さんのか行はやや堅苦しく(「か」たくるしく)なりました。か行だけに…笑
パン屋さんの「か」
パン屋さんのかきくけこ、「か」。
はじめの「か」は、まず科学(「か」がく)ですね。
わたしは全く理数系ではなく、苦手意識からそれらを避けていたはずなのに
気付いたらがっつり科学しています。
日本のパン学校の時の先生もよく「パンは科学だ!」とおっしゃっていましたが、当時は「へー」という感覚でした。
フランスのパン学校の時は科学の授業がありまして…これは非常に難しすぎました。
ノートとるのが必至だし、先生の訛りあるフランス語が聞き取りづらくって…と完全にネガティブで逃げ腰でした。
このブログを始めて、パンの基礎をお伝えする中で改めてパンは科学だと再認しています。
最近は知り合いの中高生たちに「よぉーく勉強しなね」とパンのみならず、お節介を焼いています。
パンの歴史を見るとパンは「開拓」(「か」いたく)の連続だと思います。昔の人に感謝です。
そして、パン生地は赤ちゃんの肌みたいで「か」わいいです(^^♪
パン屋さんの「き」
パン屋さんのかきくけこ、「き」。
「き」規則・基礎
パンは規則(「き」そく)がわかると難しくありません。
それぞれの原材料の%だとか、ミキシング時の注意点だとか、生地の出来上がり具合の判断とか、
原材料のおきかえだとか、間違えた場合の修復方法とか…
基礎(「き」そ)・決まり事(「き」まりごと)をおさえておくと、応用がしやすいのはパンの良いところです。
「き」休憩・休息
そしてもうひとつ大事なのは休憩・休息(「き」ゅうけい)です。
パン生地を何度も発酵させるために休ませる、この生地(「き」じ)の休憩があるので色んなパンを組合せて同時進行できるわけです。
参考:仕込み計画のはなし
そしてまた、パン屋さん自身も休憩できます。パン屋さんのお仕事は結構つめこんで、次から次に作業がやってきます。
その間に「今だ!」という休憩時間ができるんです。
ホッと一息つくのは人間にも必要だなぁと思います。
不思議なもので、「今だ!」のタイミングは他のポジションの人と重なったりするんです。
すると、同じところに集まって、コーヒーなどを飲みながら他愛のない話で笑い合う…
10分もないですけど、休憩は大事です!
参考:パン屋さんのお仕事
パン屋さんの「く」
パン屋さんのかきくけこ、「く」。
パン屋さんがどんな靴(「く」つ)を履いているかと言うと、滑らない・すぐ脱げる靴です。
冷凍室や冷蔵室は土足厳禁ですので、靴を脱いで入ります。
両手は大体ふさがっているので、すぐ脱げてすっと履ける靴が理想です。
また、必ず水を撒いて掃除をするので簡単に沁みない靴がいいですね。
すぐに粉まみれになりますので、わかりにくい白い靴か、逆にわかりやすい黒い靴にしている人もいます。
重いものの落下や熱いものが飛んでくることに備えて、安全靴のような甲が頑丈な靴の人もいました。
床は油や水で滑る前提ですし、細かく工房内を動き回るので、ゴム底が安心です。
慣れてしまって「ク」ロックスを履いている人もいましたよ。
パン屋さんの「け」
パン屋さんのかきくけこ、「け」。
パン屋さんは計画(「け」いかく)が大事です。
【前工程】と【後工程】も含めて、全体が見えてることが大事なんですね。
それは、一つのパンに対してもですし、1日のパン屋さんのスケジュールでもいえることです。
個人とチームの両方の作業まで見通せていると、みんなの作業がうまくいきます。
また、古代から研究(「け」んきゅう)が重ねられ続けたのがパンですので、
探求心をもってパンと向き合っていたいなぁと個人的には思っています。
パンは計算(「け」いさん)で何とかなるところもあり、経験(「け」いけん)で補えるところもあります。
決して(「け」っして)楽ではないけれど、楽しいのがパンづくりです(^^♪
パン屋さんの「こ」
パン屋さんのかきくけこ、「こ」。
こわい・混入
パン屋さんとして「こ」わいのは混入(「こ」んにゅう)です。異物混入はあってはならないですから。
このためにあらゆる注意を払っています。
プチペをやっていた時のある日、“ローズマリー&くるみのパン“を買ってくださった男性が
夕方もお店に立ち寄られ、まっすぐとわたしに向かって来られて厳しい声色で
『このパン、畳が入っていたんだけど』と言われたことがあります。
さいわい、「お客様、それがローズマリーなんです_(._.)_」
『あ、そうなんだ…』と帰られましたが。正しいものが入っていてホッとしました。
心をつかむ・つなげる
わたしは“パンは人の心(「こ」ころ)をつなげる“と思っています。
最近は、〔日ごろの感謝を込めて〕と勝手に焼いたパンを半ば強引に配っているのですが、
パンによるつながりは昔も今も健在しています。
(いつももらってくれる方々ありがとうございます♪)
先日、何かのテレビに出ていたパン屋さんが『儲けなくていいんです。ただ、多くの人にパンを大好きなってもらいたいんですよね。』
と言っていて大いに共感しました。わたしも同じでしたから。
ちなみに、パン屋さんを辞めたことを後悔(「こ」うかい)していません。
たまに『もったいない』と言われるんですけどね、いいんです。ただパンが好きなだけでシアワセなので。
パン屋さんのかきくけこ まとめ
今日はパン屋さんのかきくけこ。「パンは感動(「か」んどう)することもあるよ」
「「き」らびやかな世界じゃないし、勲章(「く」んしょう=火傷)もいっぱいだけど、
なんでも経験「け」いけん)だよ」というおはなしでした。
「こ」れからもよろしくお願いいたします。
続き:パン屋さんのさしすせそ
パン屋さんのたちつてと
パン屋さんのなにぬねの
パン屋さんのはひふへほ
パン屋さんのまみむめも
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